404 Mediaによると、CIAは秘密通信ツールとして、スター・ウォーズのファンサイト「starwarsweb.net」を密かに運営していた。ヨーダやC-3POの写真、スター・ウォーズのビデオゲームに関する情報などを掲載し、情報源との情報通信を円滑にしつつ、偽装工作を行っていた。
（startwarsweb.netへのアクセスは現在cia.govにリダイレクトされる。ただし、昔のスター・ウォーズのウェブコンテンツはWayBack Machineで見ることができる。リンク：https://web.archive.org/web/20101230033220/http://starwarsweb.net/)
スター・ウォーズのファンサイトstarwarsweb.netは、単なる趣味のページではなく、海外の情報提供者やスパイと密かに連絡を取るために作られたCIAの秘密ツールだった。スター・ウォーズのゲーム・ニュースやグッズのリンクで埋め尽くされたその無邪気な外観の裏には、隠されたログイン・システムがあった。ユーザーが検索バーに正しいパスワードを入力すると、CIAのハンドラーと直接通信するための安全なチャンネルが解除された。
このサイトは、ポップカルチャー、スポーツ、音楽をテーマとした、同様に偽装されたCIAのウェブサイトの大きなネットワークの一部であり、すべて同じ秘密の目的のために作られていた。本当の目的は、CIAの情報源がCIAと機密情報を交換するための目立たないオンライン手段を提供することであり、本物のファンの活動とはかけ離れたものであった。
しかし、連続したIPアドレスを再利用したり、「パスワード」や「メッセージ」といった明らかなコードヒントを残したりといったシステム設計の欠陥が、ネットワークを脆弱なものにしていた。イランと中国の防諜機関がこれらのサイトを発見すると、彼らはネットワークを特定し、解体することができた。
CIAの秘密のスター・ウォーズ・ファンサイトの発見は、starwarsweb.netの背後にある真の目的を明らかにしたアマチュアのセキュリティ研究者の調査活動によってもたらされた。このサイトは、10年以上前にイラン当局によって暴露されたCIAが運営する大規模なウェブサイト・ネットワークの一部であったため、この発見は特に重要であった。この暴露の結果は深刻かつ広範囲に及び、最終的には2010年代初頭の中国におけるCIA情報筋の壊滅的な死亡の波につながった。このセキュリティー侵害は、CIAのデジタル・コミュニケーション・インフラストラクチャーにおける最近の歴史の中で最も重大な侵害のひとつであり、秘密のコミュニケーション・チャンネルとして、そのようなウェブサイトを使用することの本質的なリスクを浮き彫りにした。
